Yukiko Yanagida's blog

柳田由紀子(やなぎだゆきこ)=むかし編集者、いまノンフィクション作家、在ロサンゼルス。最新刊『宿無し弘文ースティーブ・ジョブズの禅僧』(集英社文庫)で第69回日本エッセイストクラブ賞。米国人の夫と二人暮らし。家事もけっこう真面目にやってます。オフィシャルサイト=www.yukikoyanagida.com

決定版・必読! 体験的当日券の買い方:大相撲東京場所、両国国技館

 今年夏場所のこと。両国国技館での相撲観戦をあきらめていたところ、突然の出張延期でぽっかりと時間が空き、いてもたってもいられず当日券を求めて国技館に向かいました。そして、めでたくチケットをゲット。ただし、情報が錯綜していて自分も不安だったので、ここで「決定版・必読! 体験的当日券の買い方」をまとめたいと思います。

 なお、相撲が下火な時期ならともかく、昨今のように人気がある場合は、前売券を買うことを強く、つよくお勧めします(日本相撲協会公式サイト)。当日券ゲットはハッキリ言って大変です。疲労困憊します。 

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 私が当日券を求めたのは、平成28年夏場所(於:東京両国国技館)。朝4時起床、5時少し前に駅へと向かいました。家(うち)から両国は日中なら30分程度ですが、早朝は電車が少ないので1時間みました。この日は13日目。平日の金曜とはいえ、「白鵬・稀勢の里の全勝対決」があったので、この時間でも当日券が取れるか心配。 

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 6時、国技館到着。ざっと数えたところ行列は100名程度(うち1/3程度が外国人でした)。まあ、大丈夫とひと安心です。というのも、当日券は2階14列の自由イス席(他の席も完売していなければ売る)。この席は、東西南北に各100席あるので全400席だからです(でも、どういうわけか売り出される席数は毎日異なり、通常300〜350枚)。

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 段取りとしては、まず、相撲協会のスタッフが整理券を配ります。整理券の配布時間は、その朝の行列のでき方によって違います。明確にいえるのは、当日券の発売が通常7:45からなので、その前に整理券が配られるということだけ(当日券の発売時間は、日本相撲協会公式サイトで要チェック)。

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  必需品=イス(100円ショップで購入。軽くて便利)+雑誌、新聞、本、スマホなど時間をつぶせるもの+天候によってホカロン(5月でしたが、寒い朝だったので助かりました)。 

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 6時半、協会スタッフの指示で四列整理(4人ずつきちんと並ぶ)が始まりました。今回は、行列が約150名になった時点で四列整理。行列の横で相撲グッズを売っていたおじさんによれば、6時半の四列整理は早い方だそうです。

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 6:50、整理券が配られました。6時到着の私は97番。翌日の新聞によると、この日は徹夜組もいたらしい。

注意事項

  1. 整理券はひとり1枚のみ。
  2. 整理券が配布される時、四列整理に並んでいない場合は券をもらえない。
  3. 子どもも並んでいないとダメ。

  当日券は2,200円(大人)。子ども(4歳〜中学生)は400円。これは、全座席の最安値です。しかし繰り返しますが、できることなら前売券を買いましょう。なぜならーー。

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 整理券が配られても、原則その場を離れてはいけないからです(トイレは例外。トイレは駅に戻る途中にあり)。つまり、ここからさらに7:45のチケット発売まで待ち続けなければならないのです。写真は行列の後方部。駐車場前の辺りで200番目くらいかな。

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 8時ちょい前。到着から2時間、行列は3倍くらいに膨れ上がり熱気むんむん。

 そして8時。待ってました! 通常より約15分遅れで、触れ太鼓の響きと同時にチケット売場が開きました。整理券番号の順番でチケットを買います。

注意事項

  1. 支払いは現金のみ。カードは使えません。さすがに、おつりは大丈夫。

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  入場時に渡される取組表(無料)。書いてある順番に取組は進んでいきます。

 2階14列自由イス席は、てっぺんもてっぺん。広い国技館の最後列です。その列なら、東・西・正面・向正面のどこに座ってもOK。なので、まずは好きな席に私物を置いて席を確保しましょう。そして、十両の土俵入り頃(2:20頃)までは、まあ、どこの席にいても怒られないので、迷惑にならないように好きな場所で若いお相撲さんの取組を応援しましょう。あるいは、お弁当を買ったり(1階)、ちゃんこ汁を食べたり(地下)、食事処に行ったり(2階)、出待ちをしたり、と案外することはたくさんあります。 

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 朝早い館内はガラガラ。こんな感じで幕下あたりまで続きます。

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「館内MAP」(無料)。館内のあちこちに置いてあります。国技館の施設、取組の時間割などがわかり便利。 

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 少々怖いほど角度の急な階段を上った果てにある、2階14列自由イス席から見た土俵。きちんと見えます。

 なお、私の隣に座った人は、国技館に7時到着で整理券番号184番だったそうです。また、同じ方は前日12日目は7時半到着で、整理券がすべて捌けてしまっていた由。土日、特に14日目と千秋楽はもっと早く捌けてしまうのか? まあ、場所の盛り上がり方によりますね。 

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結論

 残念ながら、「この時間に行けば、絶対に当日券が取れる」という時間を明言することはできません。後悔のないように「最善の時間に起床、出発」としか言いようがないのです。が、私の体験はひとつの目安になると思います。

 この日、13日目は、すでに前相撲も終わり休場力士もかなりいたので、取組開始は10:35。つまり並び始めてから4時間半も待ったわけです。幕内の土俵入りは15:45頃からですから、起床してから半日後。18時に全取組が終了した時にはよれよれ。前売券を強くお勧めする所以でございます。