青森県の酸ヶ湯は、以前から一度行ってみたい♨️でした。それは、ずっと昔に見たJRのポスターが脳裏に焼き付いていたからです。
ポスターは、混浴の大浴場(テニスコート約1面分!)、「ヒバ千人風呂」を写していました。
お湯は白濁。魅惑的ですね。成分は以下。
「含・硫黄ーアルミニウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉」。硫酸イオンが、1kgあたり1188mgも含まれた酸性の療養泉で、私が大好きな「キャラがハッキリした強い♨️」です。敷地内に源泉が5つもあるそうで、さすが。
というわけで、この度、数泊することにしたのですが、ここでひとつ問題が‥‥。酸ヶ湯温泉の日帰り情報はたくさんあるものの、実際に泊った人の記事があまり充実していなかったのです。秘湯は、古かったり、不便だったりする点がまた良い一方、「寂れた」「汚い」「すさんだ」などの危険性を孕んでもいます。私の場合、要するに、秘湯といえど一定程度の近代性がどうしても欲しいわけです。ですが、ガイドブックやネットの情報では、そのあたりの塩梅がイマイチ不明なのでした。
ですから、やや不安を抱えたまま現地入りしました。が、結論からいうと大満足! 以下、宿泊者ならではの情報をお届けします。
全景です。寒かったので、横着してバスの中から撮影。雪に埋もれた建物は大正6年築。映画『八甲田山』の撮影時には、出演者が宿泊した旅館だそうです。
酸ヶ湯温泉にいたる道。宿泊者には、青森駅から往復バスが無料運行。所用時間=約60分。→国民保養温泉地 酸ヶ湯温泉 - 交通案内
これ以外の時間帯で移動したい人は、JRバスという手も。片道1500円弱。時刻表は→。http://www.jrbustohoku.co.jp/route/detail/?PID=1&RID=1#01
バスは標高925メートルまで徐々に登り、それにつれて秘湯感が高まります。途中、八甲田山ロープウェイ駅を通過。
玄関です。フロントはとても機能的でした。玄関のすぐ横に、土産物屋や飲食コーナーあり。また、週末にはロビーで津軽三味線のミニコンサートも。私たち(私&夫)は、平日に行ったので聴けなかったけれど。
豪勢ではないものの、歴史と趣のある廊下や階段。
館内は清潔でした。手入れが行き届いています。正面に見えるのが、日帰り入浴者用の休憩所。けっこう広い。
廊下の両脇に部屋があります。シンプルですが寂れた感はありません。まあ、こういう感覚って人によるんだろうけれど。
泊った部屋=旅館部イ棟1階の27番。1カ月半前に予約したら、ここしか空いていませんでした。2人か3人使用@ひとり11,000円(1泊2食付)。ひとり使用=14,000円。4人だと@10,000円。酸ヶ湯温泉には、旅館部と湯治部があります。料金詳細は↓。カード利用可です。
寝乱れちゃってすんません😞。部屋は6畳でしたが、せせこましさはなく、清潔だし、静かだし、快適でした(うるさかったのは夫のイビキだけ)。テレビも暖房もWiFiも大丈夫。鏡台なんかもあって、正しい日本旅館の部屋でした。
食事はとても良かったです。夕食は、部屋まで運んでくれます。山の幸、お刺身、牛肉、ご当地のせんべい汁などなど。山奥なのにお刺身がおいしくてびっくりしていたら、「大間のマグロですよ」って。
なお、朝食は食堂で和洋バイキング。こちらは、まあ普通でした。
部屋からの眺め。いかにも秘湯ですねえ。好き😍。
私たちの部屋はトイレと洗面所がなく、共同でした(広い部屋にはあるのかな?)。トイレ内にはストーブが焚かれていて暖かかったです。便座もウォシュレットで暖かくてホッ。気配りが良いのです、このお宿は。
トイレにいたる廊下。右が洗面所。古い建物なので、いささかくたびれた感がありますが、大丈夫、清潔なので嫌な感じはまったくなかったです。
「ヒバ千人風呂」の入口。取材許可を得なかったので、内部写真はありません。内部に関しては、↓の記事がとても参考になります。
豪雪地帯にあるレトロな秘湯・酸ヶ湯温泉で、初めての混浴体験!│観光・旅行ガイド - ぐるたび
「ヒバ千人風呂」は混浴なので、いろいろ気をつかっています(↑)。
湯上りには鍵付きロッカーもあり、日帰り客に便利。酸ヶ湯はとても強い♨️なので、注意書き看板、「じょうずな酸ヶ湯とのつきあい方」(英文もあり)や、「熱湯、四分六分の湯の特徴」をよく読んでから入浴することをおススメします。あんまりがんばっちゃうと、湯あたしちゃうはず。
「ヒバ千人風呂」の他に、男女別の「玉の湯」も。千人風呂が豪快なら、こちらは瀟洒な造りで、どちらも捨てがたく、宿泊されるならどちらにも入るべきか、と。
酸ヶ湯温泉、ひじょうに優秀でした。今すぐにでも戻って、今度は一週間くらい泊まりたいです。
【おまけ情報】
酸ヶ湯温泉が好きな方なら、きっと「昭和」というワードにも感応されるのでは? 昭和30年代が大好きな私が、青森で他に好きだったのが「八甲田丸(青函連絡船メモリアルシップ)」です。
八甲田丸全盛期の青森駅看板の展示、当時の駅周辺のお店の再現など、ちょっとしょっぱくて、でも元気だった頃の日本がいっぱいで、私などは、なかなか立ち去りがたいのでした。詳細は↓。