Yukiko Yanagida's blog

柳田由紀子(やなぎだゆきこ)=むかし編集者、いまノンフィクション作家、在ロサンゼルス。最新刊『宿無し弘文ースティーブ・ジョブズの禅僧』(集英社文庫)で第69回日本エッセイストクラブ賞。米国人の夫と二人暮らし。家事もけっこう真面目にやってます。オフィシャルサイト=www.yukikoyanagida.com

本気料理のレセピ:牛テールの中華風煮込み

 風邪が抜けきれず、へばっています。そこで体力回復のために、コラーゲンぷるんぷるんの牛テール(尾っぽ)を中華風に煮込んでみました。

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 ただし、「本気料理」と銘打っているだけあり、「茹でる、揚げる、炒める、煮込む」の4工程を首尾よくこなさないとなりません。さらに調理は全部で4、5時間かかります。気合いがいります。でも、便利なのはほぼ中華鍋ひとつで調理できる点。よって、調理後の洗い物は楽ちんです。

*用意するもの/牛テール、ネギ、生姜、紹興酒(日本酒でも可)、中華スープの素、醤油、砂糖、八角、好みで大根。

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 牛の尾、テール。お肉屋さんでこんな風に筒切りしてもらってください。

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 牛テールがない場合は、牛バラでも出来ます。が! コラーゲンは牛テールじゃないとダメです。

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(1)中華鍋にたっぷりの湯を入れ、牛テールを茹でます。約1時間。

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(2)ものすごーくアクが出るので、マメに掬ってください。そうしないと臭みが出ちゃう。

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(3)なくてもいいのですが、大根が好きな人は一緒に煮込みましょう。牛テールにとてもあいます。 

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(4)別鍋で大根を茹でます。

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(5)固めに茹でたところで、ザルに取って洗う。このひと手間で大根の臭みが消えます。

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(6)お醤油に八角の粉をほんのひとつまみ。五香粉(八角他、5種類の中華スパイスが入った香辛料)が便利で安価です。

S&B 五香粉 14g×5個

S&B 五香粉 14g×5個

 

 

ギャバン 五香粉 18g

ギャバン 五香粉 18g

 

 

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(7)牛テールをザルに上げ、水で表面の汚れを洗い落とす。その後に、(6)をハケで塗ります。後ろも横っちょもしっかりと。そして、しばらく乾燥させます。次に揚げるので、水っぽいままだと油がはねてしまいます。

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(8)牛テールの表面が乾いたら、高温の油で揚げます。こうすることで余分な脂が溶け、また、次の調理工程、煮込みの際の煮崩れを防げます。

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(9)時々、おたまで牛テールに油をかけてあげてネ。牛テールの表面に軽く焦げ色が付いたら、ザルに上げ、やかんに1杯ほどたっぷりの熱湯をかけます。熱湯で油を落とすのです。

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(10)ネギと生姜を弱火で香りが出るまで炒めます。

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(11)さらに牛テールも加えて、ネギや生姜の香りが移るように炒めます。よく食材が絡んだところで、紹興酒(日本酒でも可)をカップ1杯たっぷりと。

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(12)薄味に整えた中華スープを、牛テールがひたひたになるくらいまで加え、大根も投入。最初から味を濃くすると肉が固くなってしまうので、薄味で徐々に煮込んでいきます。スープが煮詰まったら、その都度お湯を足して煮込み続けます。ここでもアクが出るので丁寧に掬ってください。

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(13)煮込み始めて約2時間。牛テールに、菜箸が入るほど柔らかくなってきました。

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(14)ここで醤油と砂糖で味を整えます。自分の好みよりやや薄めに。この先まだ煮込むので。

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(15)大根は柔らかくなりすぎる前に取り出しておきましょう。一方、牛テールの煮込みは続行。

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(16)写真のように牛テールが割れ始めたらOK。肉を取り出します。

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(17)スープをこし、醤油、砂糖、塩、胡椒で味を整え、最終的に、水溶き片栗を入れてトロミをつけます。

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(18)牛テール、ダイコン、トロミをつけたスープ(トロミがつくと「たれ」っぽくなる)を合体させれば成です!